ゴルフ人気は年々高まっており、練習場の需要も増えています。

特に打ちっぱなしゴルフ場は、開放感のある環境で長時間練習できる魅力があり、初心者から上級者まで多くのプレーヤーを集客しやすいビジネスモデルです。

しかし、打ちっぱなしゴルフ場は初期費用や立地選びなどの課題も多く、注意すべき点がいくつか存在します。

本記事では、打ちっぱなしゴルフ場の開業費用や収益構造、開業手順などを解説します。

未経験者でも参入しやすいゴルフビジネスもあわせて紹介しますので、ゴルフ場経営を考えている方はぜひ最後までご覧ください。

打ちっぱなしゴルフ経営に必要な開業費用

打ちっぱなしゴルフを始めるには、数千万円どころか億単位の出資が求められるケースが少なくありません。

打ちっぱなしゴルフ経営にかかる主な費用は、以下のとおりです。

• 土地・物件取得費
• 改装費
• 設備費
• 広告宣伝費

打ちっぱなしゴルフ場は広い土地を確保する必要があるため、都心部や人気エリアではとくに土地代が高騰します。

次に改装費も大きな負担になり、打席数に応じてフェンスやネット、建物の内装などを整備しなければなりません。

打席の自動ティーアップ機、ボール回収機などの設備費も高額です。

打ちっぱなしゴルフ場のフランチャイズに加盟する場合は、さらに加盟金やロイヤリティも必要になります。

上記のほかに、数カ月分の運転資金も欠かせません。

運転資金は開業後すぐのスタッフの人件費や水道光熱費などに充てることが多いので、資金難に陥らないよう準備しておきましょう。

打ちっぱなしゴルフ経営の主な収益

打ちっぱなしゴルフを運営するうえで、メインとなる収益は以下のとおりです。

• 会費や利用料金
• レストラン収益
• 売店収益

打ちっぱなしゴルフ場では練習利用料やボール代などの直接的な売上に加え、併設施設の活用によって追加収益も期待できます。

会費や利用料金

打ちっぱなしゴルフの主な収益源は、利用客が支払う会費や利用料金です。

年会費や月会費を設定して定期的に通うゴルファーを増やす方法もあれば、1回ごとに打席利用料を受け取る形を取る打ちっぱなしゴルフ場もあります。

さらに、練習に使用するゴルフボールはその都度購入してもらう仕組みが多く、ボール代も大きな収益になります。

ボールの単価や購入単位、時間制との組み合わせなど料金体系を工夫すると、多様なニーズに合わせて売上を伸ばせるのが打ちっぱなしゴルフ場の特徴です。

料金設定を明確にしておくと、利用者が安心して練習できるため、リピート率を高めやすくなります。

レストラン収益

レストランを併設する打ちっぱなしゴルフ場は、利用客の滞在時間を延ばしやすい傾向があります。

練習後の食事や練習中にゆっくり休憩したい方、友人同士でプレーを楽しみながら軽食やドリンクを注文したい方が多く来場すると、客単価の向上が期待できます。

メニュー構成によっては、ファミリー層の利用を促すことも可能です。

レストラン部門は飲食店営業許可や衛生管理などにコストがかかりますが、上手に運営できれば大きな付加価値を生み出せます。

ゴルフ以外でも楽しめる空間を提供して、利用客の単価向上とリピート率を高めましょう。

売店収益

打ちっぱなしゴルフ場の一角にゴルフ用品や備品を販売する売店を置くと、利用客は練習時に必要なアイテムをその場で用意できます。

例えば、練習用グローブやティー、ボールケースなどの小物は消耗品なので、急な破損や紛失の際にすぐ購入したいニーズがあります。

わざわざ専門店に買い物に行かなくてもその場で必要な物を買えるため、積み重なれば堅実な利益を生み出せるのが特徴です。

試打クラブや新商品を試せるコーナーを設けると、ゴルファーの物欲を刺激し追加購入が期待できます。

練習の合間に必要なものをすぐ買える利便性は大きく、他店との価格差を多少意識する必要はあるものの、すぐに商品を使いたい利用者に喜ばれる点が強みです。

打ちっぱなしゴルフ経営に必要な費用

打ちっぱなしゴルフ経営には、開業時の高額な設備投資だけでなく、毎月かかる以下のようなランニングコストも考慮が必要です。

• 土地代
• 水道光熱費
• 人件費
• 備品購入費

開業してから悩まないように、打ちっぱなしゴルフ場の主な固定費と変動費を解説します。

土地代

打ちっぱなしゴルフは広いスペースを確保する必要があるため、土地代は主要なランニングコストのひとつです。

土地を購入するとしても、一括の支払いではなく分割を利用することが多いためです。

駅から遠い郊外では、土地代を抑えられる一方で、アクセス面が不利になる可能性があります。

交通手段をどう確保するかは長期的な集客に影響を与えるため、単純に土地代が安い場所を狙うと失敗するリスクが高まります。

土地代と集客力とのバランスを重視して開業する場所を選びましょう。

水道光熱費

夜間営業する打ちっぱなしゴルフ場では、大規模な照明設備が必要です。

すべての打席を照らすために強力なライトを稼働させると、電気代が高額になります。

さらに、ボール回収機や自動販売機などの機械類も常時動かす必要があります。

電気だけではなく、水道費やレストランを併設する場合はガス代も無視できません。

水道光熱費は季節や営業時間帯によって変動するものの、1年を通じてそれなりの金額が発生するため、予算に余裕を持たせておくと安心です。

人件費

打ちっぱなしゴルフ場では、受付スタッフはもちろん、打席周りの清掃や売店、レストランを併設するならキッチンや接客担当など、多くの人員を配置します。

店舗運営に複数のスタッフが必要になるため、支出の中で人件費の占める割合が大きくなります。

少ない人数で営業しようとすると利用客が不便を感じやすく、リピート率を下げる原因になるので注意しましょう。

利用客が快適に練習できるよう、適正なスタッフ数を確保しながらサービス品質を維持することが大切です。

備品購入費

打ちっぱなしゴルフでは、消耗品のボールや打席マット、ネットなどを定期的に交換します。

特にボールは破損しやすく、長年使うと飛び方や飛距離が変わり利用者からクレームが出る場合もあるため、こまめな入れ替えが必要です。

ネットや打席マットも使用頻度が高いほど劣化しやすいので、見栄えや安全性を確保するためにも定期的なリニューアルが求められます。

備品購入費は毎月の支出に組み込み、余裕を持った予算管理を徹底しましょう。

打ちっぱなしゴルフ練習場の開業手順

打ちっぱなしゴルフ場の開業手順は、以下のとおりです。

1. ターゲットとコンセプトの設定
2. 土地選び
3. 許可申請
4. 施工会社の選定と工事着工
5. ホームページ作成および宣伝

ここでは具体的な流れを5つのステップに分けて紹介します。

ターゲットとコンセプトの設定

開業の際に最初に決めるのは、ターゲットとコンセプトです。

平日に仕事帰りの会社員を狙うなら、駅や住宅街の動線を意識した立地が望ましいでしょう。

一方で、週末にのんびり楽しむ場を作りたい場合は、駐車場の広さやレジャー感覚を演出する設計が必要です。

ターゲットやコンセプトを明確にすると、設備面の優先度やレイアウトを設定しやすくなり、結果的に場所選びやサービス内容の方向性が定まります。

土地選び

次に、ターゲットとコンセプトに合った土地を探します。

打ちっぱなしゴルフ場は、広い敷地と車でのアクセスを兼ね揃えた場所を選ぶのが一般的です。

ただし、郊外すぎると集客力が下がり、都心に近い場所は土地代が高くなる可能性があります。

また、近隣にゴルフ場が複数あると価格競争になりやすいので現地調査も欠かせません。

土地を選ぶ際は、周辺の道路状況や駐車場のレイアウトなど、実際に利用客が通いやすい環境を作れるか確認しておきましょう。

許可申請

物件を決めたら、工事に必要な開発許可を申請します。

練習場を建設するエリアによっては騒音や景観への配慮が求められる場合があり、行政への手続きに時間がかかるケースがあります。

さらに、レストランを併設する場合は飲食店営業許可や衛生管理責任者が必要です。

許可申請が下りるまでの期間を考慮し、開業スケジュールにゆとりをもたせましょう。

施工会社の選定と工事着工

許可が下りたら施工会社を選定し、実際の工事に移ります。

打ちっぱなしゴルフ場のネット設置や打席レイアウトなどは専門知識が求められるため、過去に似た実績がある会社を選ぶのがポイントです。

ボールの自動回収システムや照明設備をどの程度導入するかで、必要な工期や費用が変動します。

施工会社と綿密に打ち合わせを行い、アドバイスをもらいながら、快適な練習環境を作りましょう。

設備導入のタイミングによっては追加費用が発生するため、見積りの細かいチェックが大切です。

ホームページ作成および宣伝

工事が進むタイミングで、ホームページやチラシなどの宣伝手段を準備します。

開業直後は、近隣のゴルファーやゴルフスクール生などから関心を集めやすい時期です。

ホームページには営業時間や料金、レストランのメニューや売店商品などをわかりやすく掲載しておきましょう。

オープンイベントや体験キャンペーンを計画し、地域のゴルフ愛好家に足を運んでもらうとリピーターを獲得しやすくなります。

打ちっぱなしゴルフ経営のメリット

広い打席でのびのびと練習できる打ちっぱなしゴルフ場経営には、以下のようなメリットがあります。

• 客単価が高い
• 年齢や性別を問わずにプレーできる

特に、ゴルフは年代や性別を問わずプレーできるのがメリットです。

客単価が高い

打ちっぱなしゴルフ場は、一度の来場で練習ボール代や打席料が積み重なる仕組みです。

さらにレンタルクラブやシューズを用意したり、オプションとしてレッスンを組み込んだりすると、追加料金が期待できます。

レストランや売店を併設していれば食事や飲み物、ゴルフ用品の購入なども売上に含まれるため、客単価が一気に高まります。

利用者が長時間滞在するとその分支出が増えるので、居心地の良い環境を整備しましょう。

年齢や性別を問わずにプレーできる

ゴルフは老若男女問わず楽しめるスポーツで、体力面の負担が比較的小さいのがメリットです。

打ちっぱなしゴルフ場は初心者でも気軽に練習を始めやすく、上級者は自身のスキルアップを目指して繰り返し訪れてくれます。

ゴルフは高齢になっても続けられるスポーツなので、長期にわたるリピーターが多いことも特徴です。

打席数を多めに確保しておけば、家族や友人同士で訪れる利用客が増えやすくなり、集団利用による売上増加も期待できます。

打ちっぱなしゴルフ経営のデメリット

打ちっぱなしゴルフ経営には、魅力が多い反面、以下のようなデメリットもあります。

• 初期費用が高額になる
• ランニングコストが高額になる
• 立地によって集客が難しい

特に、初期費用が高額になるため、参入しにくいのがデメリットです。

初期費用が高額になる

打ちっぱなしゴルフ場を開業するためには、大規模な設備投資が必要です。

土地取得や打席の機器類、ネットや照明などに高額な費用が発生します。

レストランや売店を併設する場合、さらに建築費や内装費の負担が上乗せされます。

そのため、開業に億単位の出資が必要になる事例もあり、自己資金が不足していれば金融機関から多額の融資を検討しなければなりません。

初期費用が高いと利益が出るまでに時間がかかるため、資金繰りが難しくなりやすいのが懸念点です。

ランニングコストが高額になる

打ちっぱなしゴルフ場は、水道光熱費が大きな負担です。

打席の照明やボール回収機は常時稼働するうえ、夜間営業を行う際は電気代も高額になります。

レストランや売店を運営する場合は調理スタッフや販売スタッフなども必要なので、人件費がかさみやすいのが難点です。

集客が軌道に乗らないうちはランニングコストを賄うのが難しくなりやすいため、どこまで節約できるかが経営を左右します。

立地によって集客が難しい

打ちっぱなしゴルフ場は広い敷地が必要になるため、郊外やアクセスが限定される地域での開業が多くなります。

都心部や駅チカは土地が狭く、コストも高騰しやすいため参入は難しいでしょう。

郊外では自家用車で来場する利用客が主力になります。

想定しているターゲットが車を使える層なのか、どれだけ移動時間を負担できるかを入念に調査しないと集客できない可能性が高くなります。

打ちっぱなしゴルフよりも黒字化しやすいインドアゴルフ練習場の魅力

費用や運営リソースなどの問題から打ちっぱなしゴルフ場の経営が難しいと感じた方は、代替案としてインドアゴルフ練習場がおすすめです。

インドアゴルフ練習場は打ちっぱなしゴルフ場と比較して、以下のような魅力があります。

• 省スペースで営業できるため開業費用が安い
• 24時間365日営業できて稼働率が高い
• 天候に左右されずに利用してもらえる
• フランチャイズに加盟すると経営のノウハウを得られる

初期費用が安いため、開業初期から利益を出しやすいのがインドアゴルフ練習場の魅力です。

省スペースで営業できるため開業費用が安い

インドアゴルフ練習場は数打席設置すれば開業できるため、打ちっぱなしゴルフ場のように広い敷地が不要です。

物件の選択肢が多いので、駅前や商業ビル内、オフィス街など好立地を確保しやすい点が魅力です。

好立地に出店するとアクセスが良く、通勤帰りや休日のレジャーとして利用客を集客しやすくなります。

開業費用を圧縮しながらも、少ない打席で高い稼働率を目指せる仕組みがインドアゴルフ練習場の強みです。

インドアゴルフ練習場の開業費用の詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

あわせて読みたい

インドアゴルフ練習場の開業資金はいくら必要？内訳と開業までの手順も解説 この記事では、インドアゴルフ練習場の開業資金がいくら必要か、内訳を解説します。資金の調達方法や開業までの流れも合わせて解説いたします。

24時間365日営業できて稼働率が高い

インドアゴルフ練習場は騒音や照明に対する規制が屋外よりも少なく、夜間でも近隣に迷惑がかかりにくいのが特徴です。

セキュリティシステムを整えると無人運営も可能で、24時間365日営業を実現している店舗も多々あります。

打席数が少なくても、一日を通して利用枠を細かく区切ると、多くの予約を受けられます。

深夜や早朝など、一般的な打ちっぱなしゴルフ場が閉まっている時間帯に練習したい客層を取り込めるため、稼働率を高めやすいビジネスモデルです。

ゴルフシミュレーターを導入すればデータ分析やコース攻略も行えるので、上達を実感しやすく、リピーターを獲得しやすいでしょう。

以下の記事でゴルフシミュレーターの導入費用や耐用年数を解説しているので、稼働率と合わせて確認してみてください。

あわせて読みたい

シミュレーションゴルフは儲かる？儲からない？メリット・デメリットを徹底解説 この記事では、シミュレーションゴルフは儲からないと言われる理由を解説します。シミュレーションゴルフ練習場は、屋外ゴルフ練習場にない多くのメリットがあるので、開業を検討している方は参考にしてください。

天候に左右されずに利用してもらえる

屋外の打ちっぱなしゴルフ場は、雨や強風、真夏の炎天下などで練習しづらい日が発生します。

しかし、インドアゴルフ練習場は気温や天候の影響を受けにくく、季節を問わず安定した集客が期待できます。

特に猛暑や寒波の時期でも空調の効いた室内で快適に練習できる点は、多くのゴルファーにとって魅力的です。

インドアゴルフ練習場は、天候による集客の浮き沈みが少ないため、売上を予測しやすい経営モデルです。

フランチャイズに加盟すると経営のノウハウを得られる

インドアゴルフ練習場を開業する際は、フランチャイズへの加盟が人気です。

本部が物件選びや内装プラン、設備調達などのノウハウを提示してくれるため、経営初心者でも安心して参入できます。

開業時のサポートに加え、開業後も集客手法やマーケティング支援を行ってくれる本部が多いのもインドアゴルフフランチャイズの特徴です。

特にブランド力のあるフランチャイズに加盟すると、開業前から知名度を活かして集客できるので、早期黒字化を目指せるのも魅力です。

【まとめ】打ちっぱなしゴルフ経営よりもインドアゴルフ練習場のほうが始めやすい

打ちっぱなしゴルフ場は広い敷地を活かした迫力ある練習体験を提供できる反面、初期費用やランニングコストが高額になりやすいビジネスモデルです。

黒字化するのが難しいため、参入には多額の資金や経営のノウハウが欠かせません。

その一方で、インドアゴルフ練習場は少ない打席数でも出店しやすく、24時間営業や天候に左右されない運営で効率的な黒字化を狙えるのが魅力です。

インドアゴルフのフランチャイズを比較したい方は、下記の記事で各社の特徴を確認できます。

あわせて読みたい

インドアゴルフ練習場の開業資金はいくら必要？内訳と開業までの手順も解説 この記事では、インドアゴルフ練習場の開業資金がいくら必要か、内訳を解説します。資金の調達方法や開業までの流れも合わせて解説いたします。

インドアゴルフのフランチャイズ加盟を検討している方には、初期費用が安く、サポート体制が充実している「LAHAGOLF24」がおすすめです。

物件選びから集客の仕組みづくりまでサポートしているため、経営未経験者でも安心して参入できます。

LAHAGOLF24の特徴を知りたい方は、下記リンクから詳細を確認してください。